鍵のオハナシ

RVF君につけていたワイヤーロックが壊れたので、電ノコで切断をしました、という記事を以前の日記に書いたら、思ったよりその単語で飛んで来ていらっしゃる方が見えられます、はい。で、これかその時の写真。

ドンキホーテ秋葉原で購入した「焼き入れ鉄線を寄り合わせ、ラバーコーティングして切断を容易にさせないロック」と唱われていた極々一般的なワイヤーロックです。直径は5〜6センチ、鍵が壊れた時はこういうものってなかなか壊れないものと思いこんでいましたので「どうすりゃいいの?」と途方に暮れましたが、壊さない限りRVF君を動かせないので、色々調べたり相談したりした結果、お金もないし自分で切断をする事にしました。
飯能に住む和尚から電気ノコギリを借りて、大家さんにお断りをしてうりゃー!と、手際が悪い事もありましたが15分で切断。もっと手間が掛かるものだと思ったら電ノコの騒音以外は肩すかしもいいところです。ラバーなんてノコを入れた瞬間に羊羹みたいに切れましたし、ワイヤーの縒り線なんて正直小さな鉄切りニッパーでぷちぷち一本ずつやったら、多分非力な私で1本切るのに30秒、全部で15分ぐらいで切れます。

この時思ったのが「ノウハウがあればどんなロックでも簡単に壊せる」という事。素人で「鍵は壊れない」という思いこみをしていた私ですらあっさり破壊できましたから、これを生業とされている業者さんなんかものの数秒で壊せるでしょうね。これは窃盗を生業としている犯罪者のバカさんにも言える事で、業者さんは「バイクに傷をつけずに、スマートに壊す」というスタンスですが、犯罪者側は「とにかくバイクを持って行ければOK」という速度重視の為に手際は業者さんより良い可能性があります。

時々自転車に使うようなワイヤーロックで繋いであるバイクも見かけますが、これなら一瞬だろうなぁと・・・・・・現在私のGSX-R1000君には前後にゴジラロック、後ろに焼き入れ鋼鉄製チェーン、前にアラーム付きディスクロックを付けています。端から見るとやり過ぎ感がありますが、色々なサイトを見る限りはこれでも万全では無い訳で、所詮人の作ったものですから必ず何かしらの解除方法やら突破方法があります。少なくとも百うん万の愛車をほっそいワイヤーロックで護るなんて事はしたくありません。ちなみにお友達のK氏&小娘さん宅はコンテナガレージに入れてても、アンカー付き前後に焼き付けチェーンのロックを装着しています。これでも油断大敵だそうです。

上野のロック専門店のお店の人も言っていましたが「要するに犯罪者が 盗むリスク > 盗む利益 を上回らせれば盗まれない」、窃盗団はやる事や考え方はバカですが、鍵の種類等は「これは〜でどれぐらいで壊せる」という目安を知っているそうです。だから周囲の状況やらを考えてロックは厳重にした方が良いと言われました。でも、極端な話、2000円で売ってた安いロックを5本つけたら、一本破壊するのに5分なら25分の時間を稼ぎ、その時間は不信に思った自分や駐車場近くに住む&通りかかった人の注意を促して第三者に発見されるリスクを負わせられます。ただ「音がしたら誰か気づいてくれるかもしれない」という他力本願な事は考えない方がいいそうです、実際自分の住んでる近くでガサガサ音がしたって「ああ、出かけるのかな?」とか「なんか音がするなぁ」程度の認識しかしません。「鍵を壊す時に大きな音がする」なって事はありませんし、犯罪者側は音を立てずに破壊をする方法を心得ています。

犯罪者側は私たちの予想の遙か斜め上を行ってるので、楽観視はしない方が良いです。

実際、この鍵を壊すまでそういう考え方をしてましたから、この時の経験はあながち無駄では無かったなーと思いました。あと、お店の人の話で「ふんふん」と思ったのが「見せる鍵と見せない鍵の両方を使った方が良い」という事。「見せる鍵」は実際に「鍵をつけてます!」という威嚇と保安を目的とするもの。「見せない鍵」はセンサーアラームやらココセコムなんかですね。そんで「見せない鍵」には動作を示すランプとかは付けない方が良いそうです。アラームセンサーなんかだと、犯罪者側は「鳴らさず壊す方法を心得ている」そうでので「アラームつけてます!」って顕示したらあまり用をなさないとか。なるほど・・・・・・ただ本当に動作をしているかどうか、チェックしないといけないとか、だから取り付け位置はプロに任せるか考えた方が良いそうです。

あと、これも経験上でのお話ですが、鍵を差し込んでロックをするタイプは、差し込み口にシャッターのあるものをお勧めします。雨ざらしになって放置してた鍵穴にサビが発生して鍵が回らなくなり、プライヤーでギコギコやって回そうとしたら根本から鍵がボキッと折れたのが今回の事の始まり。なのでご注意を。