ブラッディ・クロス


やっと届きましたよ、Konozamaめっ!米山シヲさん著「ブラッディ・クロス」です、題名から判る通り「血」と「十字架」に関わるキーワードが多数。なんだろう……ここまで胸の谷間をはだけさせている(というか間違いなく1/3はブラ出しっぱなし……)なヒロインさんも珍しいというか……でもえちぃ訳では無いのでご安心を、血はだばだば出ますが。
天使とヴァンパイアのハーフである主人公の女の子が異端を嫌うカミサマからつけられた血の烙印を消すべく東奔西走しながら魔族をばっさばっさ切ったり刺したりするお話です。
基本的な部分〜血の烙印を消さないと死んでしまうという設定が組み込まれていますが、その消す方法も一巻だけでトラブルがあり二転三転します。第一話では自分で立てなくなるぐらい瀕死の状態なのですが、これも後のアクシデントでルールが変わります。けれども「早く消さないと死んじゃうぞ」は変わらないまま。

何が言いたいかって事ですが、ヒロインに同行する二枚目さんも語っている「瀕死の状態が長く続いた為に、寿命があと1日って言われても緊張感が無い」って事、これは読者も同じだと思うのですけれど。フツーのヒトとは違う種族って事は判りますが、登場人物全てが切られたり刺されたりして「殺しても死にそうに無い」んですよね。これは長く見ていくと緊張感が薄れるかな、と。テンポが良すぎるので「あ、やばぃ、死にそう」って感が無いのですよ(まぁ一巻ラストはソーゼツですが)あと↑にも関わる事ですが、時間軸が判りづらいです(1巻の話が2〜3日の間の話なのか?とか)

この作品を見てて、気になった所は以上。
てな感じで個人的な酷評を垂れましたが、それ以上に作品として良いと思います。ヒロインの性格が魅力ですね、第一話で可愛らしい場面を1コマだけ見せますが、それ以外はもうなんというか、蹴られたいと思うのは私がマゾだからでしょうか。行動の根幹に凄まじいまでの「生への欲求」があって、相方を騙そうが、自分のプライド捨てようが、捨て駒(という見方しか出来ないのですけれど)になろうが、見ていて「ああ、一生懸命生きてるぞー」って感がひしひし伝わってきます。あと意外と可愛い、笑顔は1コマだけしか出ませんけれどね……薄ら笑いはいっぱいしてます、ええ、もう「この○○○めっ!」とか言われたくなるぐらい、171ページなんか、本当に良い表情をされております、ええ、マジでw

相棒は出てきます、結構良いパートナーになるのですが、どーでもいいです。月宮(ヒロイン)に全部もってかれてます。

絵は繊細で書き込みが凄まじく、トーンをほとんど遣わずに黒と白だけ表現をしているので凄いなぁと……これってやりすぎるとごちゃごちゃして見にくいのに相当のセンスがいる描き方だと思います(とあるblogに手抜きだ、と書かれていましたがトーンを使わない方が難しいのですよ?)あとヒロイン仕草が一コマ一コマが「女の子らしい」んですよね、足の運び方とか手とか腰の位置とか。衣装もシンプルなのに可愛いです。

まだ世界のルールだとか、主人子達の日常だとか、敵味方の関係とか一巻だけでは判らないので(少なくとも主人公達は学生服っぽい衣装なので一般的な日常はある筈)ナンですが、早く続きが読みたくなります。次巻はいつかなぁ……

ブラッディ・クロス 1 (ガンガンコミックス)

ブラッディ・クロス 1 (ガンガンコミックス)