あの夏で待ってる

しばらく更新しませんでした……キーボードがバカになっていたのでやっと買い換えました。
で、一発目の更新。


長井龍雪監督の新番組「あの夏で待ってる」、一話が面白いですね。
で、舞台場所も特定されましたので、自分らしく姉の「霧島 七海」が乗ってるバイクについて。
まず国産バイクでは無いです。特徴としては

(例によってTV画面をiPhoneで撮影)
・ハンドルミラーレス(カウルについています)
・フロンサスがリンク式
・ボディカウルがリブモノコック
・ウィンカーハンドル(方向指示器が前・後部に無く、グリップエンドがオレンジから見て判断)
・エンジンカウルが半円形
・おそらくハンドルシフト
・カウル先端にある丸形のホーン
・メーターが三角


実はスクーターにはあまり詳しくなく、知識をほじくり出しつつ、総当たり戦。

カウルのリブ形状はイタリアンスクーターによくみられるもので、代表格は


・Piaggio Vespa(ピアジオ ヴェスパ)
・Lambretta(ランブレッタ)

(見てた時に「これか?」と思ってたLambretta TV2)
最初はランブレッタかと思ったのですが、細かい部分で共通点が見当たらずヴェスパに絞ります。
(※日本では「ベスパ」として広く伝わっていますが「ヴェスパ」です)


問題は……モデルがめちゃくちゃ多い。
番組をじーっと見て、共通点を探しますが、結論


「GS」「s Series Vintage」「Sprint」のミキシングじゃないかと判断。


ただ、「本当にヴェスパ?」といういくつか疑問点が出てきます。


・フロントカウルにある王冠のようなマーク
・フロントサスが片持ちではない?片持ちであってもVespaとは逆の懸架方式。

前者は25周年ロゴに似ていなくもないのですが、どうみても「マセラティ」のロゴ。

マセラティもバイクを作っていますが、スクーターはありません)


後者、ヴェスパは航空機メーカーだった頃の名残でタイヤがすぐに外しやすいよう、フロントのタイヤが片持ちです。
向かって右側はサスが無いハズですが、画像にはあります。

作画ミスか、設定ミスか、意図的にそのようにしたのかわかりません。


似てるんじゃないかなと思った「GS]がこれ。
エンジンフードカウルの形状は一番似ていますし、小物入れもついています。
スペアタイヤはエンジンカウルフードに格納されていますので「s」のように前にはありません。
テールも丸形ランプで、ナンバーを照らすランプもある。
ただしグリップエンドウィンカーが無く、カウルにスリットがありません。


こちらは「s Series Vintage」、現在も生産されていて入手しやすいモデル。
50cc、100cc、125ccのモデルがあり、本国生産終了後も日本で人気があったため特別に生産され続け現在でも比較的入手しやすいです。
こちらはグリップウィンカーがついてます。
ただしテールランプが丸では無く、エンジンフードカウルも形状が微妙。
上記2車種はメーターが丸型です。

こちらは「Sprint」。
スリットがあるエンジンフードカウルの形状が似ていますが、いくつか異なる点があります。
あとメーターが三角なのもスプリントの特徴。

わかりづらいですが、作品では三角形。


色々検索をしてみたり、日本・本国のファンサイトをみてみましたがやっぱり「これだ!」が無い。
結局「GS」の車体に「S」のウィンカーと「Sprint」のエンジンカウルを合体して、メーター移植、サスを両側につければ完璧。


ここいらで「ヴェスパ」の紹介。
イタリアのオートバイ・メーカー「ピアジオ」のスクーター。「Vespa」はイタリア語でスズメバチの意味です。名前の由来は販売当初採用されていた2stエンジンの排気音が「びぃぃぃん」という2st特有の甲高い音がスズメバチの羽音に聞こえた為だそうです。
1946年から製造・販売がスタート、現在でもモデルチェンジを繰り返して生産・販売されています。
ライセンス生産もされていて、世界各国で見かける事ができます。
日本では「ローマの休日」で登場したバイクという印象が強いのではないでしょうか。


特徴的な「モノコックボディ」「スイングアームエンジンユニット」等
構造は当時としては画期的で技術構造はほぼそのまま現代のスクーターで採用しています。


スクーター=オートマチックというイメージがありますが、ハンドルシフトというミッション車もあります。
(自転車なんかで見かける変速機をイメージしてください)


先にも述べましたが、航空機メーカーだった名残で、タイヤを取り外ししやすくするため、サスペンションが片持ち。
スペアタイヤと車載工具が車体についているので(無いものもある)タイヤがパンクしてもすぐに交換できる利便性があります。


クラシックな外観の「s Series Vintage」は特に日本で人気が高く、現行モデルよりもおそらく多く見かけます。


購入検討をされている場合は正規代理店か、専門店をお勧めします。
本来は耐久性が高いのですが高温多湿環境な日本では扱いがやや難しくエンジントラブルな話も聞かれるようです。
そういった際にパーツのストックや経験等では正規店、専門店が対応しやすいと思います。


関東では「東京ヴェスパ」が有名。
http://www.tokyo-vespa.com/
http://www.tokyo-vespa.com/pick_scooter/vintage/vintage.html
地方でも専門店がありますので、探してみてください。


にしても……お姉ちゃんがいなくなったら出番なさそーだね。