別に乗りたい訳ではありませんが〜其之壱

http://www.gizmodo.jp/2007/01/post_749.html
ツインジェットエンジン搭載のSW20(MR2)があるというお話を聞いて、思い出しました。バイクにもジェットエンジンを搭載したものがいくつか存在していますが、実際に市販をされたのはこれが最初で最期じゃないかなぁと……
アメリカの「Marine Turbine Technologies」が開発・発売したMTT・タービン・スーパーバイクY2K Turbine SUPERBIKE」です。映画「トルク」のラストで主人公が乗るバイクとしても登場して一躍有名?になりました(ただ走行シーンはSFX入ってます)

よく「ジェットエンジン搭載」というふれこみの車両は航空機と同じ憤進機構を用いて加速をするものが殆どですが(映画「キャノンボール2」でジャッキー・チェンが乗ってたスタリオンもこれに相当、先に書いたMR2も恐らく同じ形式)こちらはジェットタービンが回転した導力をそのままギアに繋げて駆動する方式です。元々は小型ヘリなどに使われるロールスロイス社製エンジンを搭載、ローターの揚力だけであの図体を持ち上げるだけの回転力を出すのですからその馬力は凄まじいもので一般燃料を使えるように意図して馬力を落としても320ps、実際「世界一高いバイク」「世界一パワフルなバイク」としてギネスブックにも載ってます(国産市販車ではZZR1400が203ps)

ちょっと小話・うちの兄もよく言っていた事ですが「バイクの180馬力なんてたいしたこと無いじゃないか」といいます。実際ちょっとしたスポーツ車なら2〜300馬力当たり前、普通乗用車だって100馬力は出ます。ただバイクと車の決定的違いは重さ。T230型セリカSS-IIが190馬力で1,120kg、私のGSX-R1000は180kgで185馬力、セリカと同じ重量にするには60キロの大人をマイクロバス1台分の15人載せてようやく同じ重さ(これを数値化したのがパワーウェイトレシオと言います)かのフェラーリ・F430だって490馬力/1450kgですから6人乗り(ぐらい?)のGSX-Rと同じです。中型排気量の400ccだって、そこいらの4輪スポーツ車にはそうそう負けません。

話が脱線しましたが、そのウェエイトレシオだけでもF430の4倍の性能差もあるY2K、変速機は2段(普通のバイクは6段)、エンジン音は「ドドド」とか「ばおーん」では無く「ひゅいーん、キュイーン」という航空機のまんまです。最高速度は402キロ、300キロ到達まで15秒ですからジャンボジェット機の離陸速度V2の300キロを抜いてます。ウィングをつけたら冗談や揶揄では無く、本当に間違いなく「飛びます」

ただ車両写真を見れば解りますが「まんま、ちょっと縦長なバイク」です。フロントサスはテレスコピック式、リアはガルアーム?式モノショック。これで300キロ出してフルブレーキ掛けたらおそらくバスター・キートンのコメディ映画のように搭乗者が飛びます。
お値段は185,000US$、現在の為替レートで93円/1US$としても1720万円。dodge Tomahawkが555,000US$ですが、あれは「売るとしたら」のお値段ですし、2輪バイクか?と言われるとちょっと考えてしまいますので市販車としては最高額。ちなみに日本で公道走行をしようと思ったら騒音・環境対策等、色々やらなきゃ行けないことが山積みなので正直お勧めはしません。